九州うまかもん紀行 3

11/18。
鹿児島から特急きりしまに乗り、右側車窓に桜島をぐるりと見回して昼、宮崎着。
特に観光をする予定は無いので、とりあえず少し市街を見ようと宮崎駅から県庁まで歩いた。
数年前、東国原前知事が、どげんとせんといかん、と言ってたが、確かに、と正直思った。
勿論、1時間程度平日の昼間に歩いただけの印象ではあるが、それでもはっきり言って、県庁所在地としては、かなりの田舎町である。
って言うか嬉しかった。
ついに我が徳島市と同レヴェルに廃れた県庁所在地を見つけられた、言うなれば、同志に巡り会えた様な喜びなのである。
10年程前に佐賀県佐賀市の中心街も行ったのだが、現在もあの状態と変わらないのであれば、この宮崎市佐賀市、そして私の住む徳島市が、三大ゴーストタウン県庁所在地だと思う。去年の今頃、本命の一つと思われてた島根県松江市は、全く以って立派な城下町で、裏切られた思いだった。大本命、鳥取県鳥取市にはまだ行けていない。
ははは、それにしても何も無い。しかし、ここを徳島と佐賀以外の者が笑うのは、許さない。
駅の土産店で、干し肉三点セットを購入し、宮崎を離れる。

再び鉄道を使い、今日の宿、別府。
駅内にある飯屋で晩飯、鳥天丼と団子汁。
宿は団体旅行客向け温泉付きホテル。子供の頃の家族旅行を思い出すような、その時代から在るような和室部屋。泣ける。
ホテルの温泉に少し浸かり、それから夜の別府を歩く。さすが日本一の温泉地だけあって町のあちこちに公衆浴場がある。
温泉地によくある猥雑な通りの端に、最も有名な公衆浴場、竹瓦温泉があり、100円を払い入浴。素晴らしい。浴場内はつげ義晴の温泉シリーズにも有りそうな雰囲気。脱衣場から階段を下りると浴槽が一つあるのみ。床、壁が長年の湯垢で黒ずんでいる。
満足し、あとは虫歯の痛み止めを買ってホテルに帰る。
歯痛が止む。西洋医学の勝ち。