社説

ちょっと前から、これまで脱法ハーブと呼ばれていたものが「危険ドラッグ」と云う名称に変更されていた。これを使用した事故、事件が多発しており、これまでの「脱法ハーブ」と云う呼び名では、危険意識があまり持てずに、軽い気持ちで使用する者が後を絶たない、という事を考慮しての改名なのだろう。

そんな私自身も、実は脱法ハーブ、例えばバジル、チコリー、アップルミント等をスパゲティやお茶でガンガンにキめ、アルコールをガンガン呑みながら、ドラムをガンガン叩き、翌朝、頭ガンガンで洋便器を抱いた状態で目覚める、このような事がしばしばあり、確かにこんな事を続けておれば、健康面や結婚生活面からも危険だろうから、ガンガン規制はかけた方が良いのは間違い無い。

しかしながら、テレビニュース等を見ていると、相変わらずこの「危険ドラッグ」を使用した事による事件事故が、連日のように報道されており、この呼称に変更した所で、全く抑制効果なんて無いのではないか、と思う。
そもそもドラッグは、たとえ風邪薬であれ何であれ、使用方法、量を誤れば危険じゃ無いものは無い訳で、この「危険ドラッグ」と云う新しい名称、国の公募で決定したらしいが、どうも余り適当であるとは思えない。
それは例えば、中高生の時分、優等生よりも不良の方が女子にモテたり、少し前に「ちょい悪おやじ」などと中年のファッションが流行したり、また、ジェットコースターやバンジージャンプ等、愉しみとして危険を感じたいが為のアトラクションがあったり、と云うように、大抵の物事は「安全」「善」よりも「危険」「悪」な方がオモシロイ事を、実は皆が知っているからである。

と云う事はつまり、もしこれらのドラッグを使用した挙句、事件事故を起こし、ニュースで報道される際に、もっと、これはかっこ悪い、恥ずかしい、と思わせるような呼称にした方が良いと思う。

私もいくつか考えた。
なんでも、危険ドラッグ、つまる所の合成麻薬は、性行為の際に快楽を増幅するような効果も有るらしく、これを目的に使用する者もいると云う。
そこに着目し「危険ドラッグ」改め、「危険、及びEDの人のドラッグ」と云うのはどうか。
確かにデリケートな問題で、たとえ使用者がそれで無くとも、一緒くたにされ、恥ずかしい。しかしながら、これだと本当にEDで思い悩んだ方が、危険を顧みず使用するケースが続出しそうなので没。
それでは「危険、及びインキンのドラッグ」ではどうか。
これも同様なのと、インキンに対する効果は無いだろうから没。
「ED、及びインキンのドラッグ」。
論外。
ではこれはどうか。「いい歳こいて悪ぶって、カッコ良いと思ってんのかダサダサ•ドラッグ」。
この新たな呼称が採用になったとして、報道された場合、架空の例を挙げる。
使用例
<今日未明、徳島市内の路上で、無職、大久保篤容疑者(33)が、いい歳こいて悪ぶって、カッコ良いと思ってんのかダサダサドラッグを使用し、暴れている、と近所の住民からの通報があり、駆け付けた警察官により、取り押さえられました。>
長いので没。