ローカルグルメ漫遊記 椿泊 3

檜作りの古い家が数多く残されており、歩きながら眺めていて楽しい。
ただもう少し観光地ような感じかと思っていたのだが、釣り客の来るシーズンで無い事もあってか、道を歩く人は殆どいない。
小さな商店の前で老婆二人がもそもそと会話しているぐらい。商店はいくつかあったのだが、営業はしているのだろうが、どこも明かりは点いておらず、やはり暗い。
ドリンクなどをいれてある四角い冷蔵にはビール6缶入りが1セットとキャベツが一玉、一緒に冷やされていた。
立派な木の看板の和菓子屋もあり、中を覗くとロールケーキの見本の他に「サザエ最中」というのが見え、とても気になった。
阿波水軍総帥である森家代々のお墓や、町を築いたその初代が祭られてある佐田神社なども見物し、椿泊を後にした。

寒風に晒されながらの散策で、冷えた体を温めるべく、椿泊のある半島の南岸、四国最東の蒲生田岬近くの蒲生田温泉に入る。
岬にも行ったが、何かのモニュメントが据えられているのと、灯台があるぐらい。
春には豊かな自然の中をサイクリングするのが人気なようだが、侘しさと生活感のある椿泊の方が私には魅力に思えた。