ローカルグルメ漫遊記 椿泊 2

それにしても道は狭いなんてものではない。軽自動車一台が何とか走れるぐらいの幅で、これが町の本通りであり、このまま町の終わり、即ち道の終わりまで約2kmほど続いている。
ただでさえ当日は天気も今ひとつだったのに加え、目の前の山に陽は遮られ、薄暗い。
いわば町全体が路地裏のような雰囲気を醸し出しており、この本通りから海側へ家々の間を更に細い路地が抜け、山側へは石段が伸び、そちらにも密集して家が建てられいる。
この地形では道を拡げようにも無理だったのだろう。しかし地元の車の往来は意外に多く、ほぼ直角のカーブも多くあるのだが慣れた運転で走り抜けて行く。
漁師町ではあるが、昨今では勤めに出る人もきっと増えているだろうから、通勤時などはどんな事になるのか想像してしまう。