鳥取にて

先週、去年より誘われていた、鳥取のsemi、teleの2バンドが主催する「鉛色の光」というライブに出演した。
鳥取へ出掛けるのはバンド活動のみでなく、3年前の無職の頃にあちこち旅行した際にも行く機会が無かったため、非常に楽しみにしてあった。
同じく徳島からabsentsも出演だったので、ライブの前日に連絡を取り一緒に行くかどうか相談したが、結局、各々で出掛ける事になった。
我々thirsty chords が淡路島から明石海峡大橋を渡り、権現湖サービスエリアで権現湖を一望して兵庫を抜ける、山陽自動車道ルートを選択したのに対し、absents側は坂出から瀬戸大橋を渡り、途中与島パーキングエリアで実寸大パトレイバーを見上げて岡山を抜ける、中国自動車道ルートを選択していたが、どちらも折れないため、意見はまさしく平行線、それぞれの道を進んだのである。俺たちは仲良しサークルバンドではなく、パンクバンドなのだ。

道のりは思っていたよりずっと近く、午前9時前に徳島を発ち、昼過ぎには鳥取砂丘に着いた。せっかく初めての鳥取なのだから、やはり観ておきたかった。
県を代表する、日本有数の観光名所の土曜日ともあって、さすがに人が混み合っていたが、それにも関わらず山陰の、日本海沿岸の何とも言えないもの寂しさが砂丘からは感じられて、とても美しい場所だと思った。
ライブも本当に楽しかった。
ここまで強烈にシンパシーを感じられるローカルシーンはなかなか無いように思う。きっと同じような、町の暮らしなのだろう。

打ち上げにも参加し、夜分遅くになってteleの長坂さんの家に泊めていただいた。
翌朝の朝食。白いごはん、じゃがいもの味噌汁、漬物、メカブか何か、初めて食べる「豆腐ちくわ」、エトセトラ。涙が出そうになるくらい美味しかった。