今年の掘果報告

四月最後に記した私の筍掘りについて、その後が気になっているminorityの諸君の為に、今年の掘果(くつか、と読む。筍がどれくらい掘れたか。日本語では無い。)について、ここに報告する。

前回も記した通り、今年は例年より筍の成長が遅く初回の山入りでは小さな筍が僅か6本しか見つける事ができなかった。
生産者の竹林でも、例年同じ時期に比べ、二割程度しか生えていなかったらしい。

四月最後の日曜に二度目の山入り。それはポコポコと至る所に顔を出し始めている。
私はたまらず、連休前の月末で仕事が詰まりクタクタの日曜にも関わらず、一心腐乱に鍬を振る。
脳内麻薬が発生しているのがわかる。俗に言う「バンブーズ・ハイ」という状態である。
かの有名な「竹取物語」の「竹取の翁」が、竹が光輝き、中を割ると女の子が出てきた、という話も、翁この状態にあって見た幻覚、というのが今日の定説である。

1時間半程で約60本程掘った。
小ぶりで丸みがあるものを厳選し持ち帰り、妻の実家の納屋の前に腰をかけ皮剥き。皮は左右が折り重なっているので、最初に下の方のを数枚剥いた後、左右にねじりながら一気に脱がす感じで剥く。

この時収穫した筍は時期が良かったのか、例年より柔らかく味も良かった。
妻は面倒がるが、やはり天麩羅が最高だった。

その後も、今年は二度掘りに入った。最終日はあまりにも育ち過ぎ殆ど竹の状態で、間引きが目的に近い。鍬も振らず蹴ってへし折って回る。
その成長の速さに驚く。
私は30年かけてこの身長だというのに。