これからの僕たち

ある程度用事が片付き、ぼちぼちだが、バンドの練習を再開した。
久しぶりの練習を翌日に控え、英気を養うべく、晩飯をたらふく食った上、フライビーンズを肴に酒を飲んでいた。
酒は宝焼酎ハイボールのラムネ割りの500ml缶で、近所のスーパーでは350ml缶しかおいて無かった所、少し離れたドラッグストアーで見つけて喜んで買い込んだ。
私は酒が弱いが、350mlではもの足りなく二杯飲んでしまうので、500mlだと毎日の晩酌として丁度良い。
それにしてもこのラムネ割りは焼酎ハイボールシリーズの中でも傑作だ。本当に宝酒造さんは良いものを作ってくれた、気分も良いので二杯目を飲んでしまおう、その前にインターネットで宝焼酎ハイボールのサイトで次回商品を検索してみよう、とアイフォーンを触ると、ナガエから着信が何度もあった事に気付いた。
練習日は、翌日ではなく今日だったのである。
この日の練習はトリゴロで車でなければ遠い。結局ナガエに迎えに来てもらい、久しぶりの練習再開は40分程度となった。新曲を中心に「そこ、ギターはもっとエモく」「そこ、ベースはコード弾きで」などと、赤ら顔の、酒臭い息で指示したのである。

バンド活動を沈黙していたしばらくの間、偶然にもテレビでは、スティーブン・セガールの映画「沈黙の要塞」「沈黙の戦艦」「沈黙の聖戦」などの、いわゆる「沈黙シリーズ」がやたらに放映されていた。
練習もせず、曲も書かず、ホームページも放置して沈黙をうそぶいている自分に対する、当てつけか、挑発か、あるいは叱咤激励のつもりかもしれなかったが、映画は見なかった。
しかしテレビをつけていると、相変わらず複数の放送局が「沈黙シリーズ」の予告を流している。一つの局が独占的に放送しているのでは無く、方々のチャンネルで流されている事が不思議に思った。よほどの人気か、放映料が安いか、セガール死んだか?とも思ったが、健在のようである。
そしてついには「スティーブン・セガール祭、3夜連続沈黙シリーズ!」などという祭りまで催される事を知ったのである。
一方沈黙を守り、もはや妻にさえ、呟くように「メシ、フロ、ネル」の言葉しか発さなくなっていた私も、さすがにこれには重い口を開かざるを得ない。どこが「沈黙」か、と。
そもそも沈黙する事に何の意味があるのか。西洋には「沈黙は金」などという格言があるようだが、この夏、沈黙を続けた自分はどうだ?相変わらずの貧乏、仕事ばかりで阿波踊りにも行けず、安酒で悪酔い、せめて外から聞こえてくる阿波踊りの練習の「ぞめき」を盗み聴き、一人にわか踊る毎日。ましてシャンパンで社交ダンスなど、一度たりと体験できなかったではないか。
もう沈黙などしていられない。ここに、沈黙は破られたのである。
というわけであり秋からの予定。
まずは「3夜不連続、沈黙のパンク・ショー・シリーズ!」。少し開いて11月には2年ぶりに東京へ行きます。
詳細はホームページ内のライブ情報をチェックイットアウト。
他にも非常に出演したかった企画が多数あったが今回は都合つかず。
我々の頑張る姿、少しでも沢山の人に観に来て頂きたいものですね。