大相撲観戦日記 1

妻と東京見物。
最大の目的は今場所、稀勢の里の綱取りで大いに盛り上がる、大相撲初場所観戦である。
16の頃、徳島のアスティという施設で巡業が行われた際、アルバイトスタッフとして実物の力士を割と近くで見られたり、白鵬関の奥さんが徳島出身という、その縁によるイベントなどで横綱は見ることができたりしたのだが、本場所の観戦は生まれて初めて。

午前11時東京着、すぐ両国へ。向かう電車内で早速、浴衣を着た、この時間から国技館入りするのであれば幕下ぐらいであろう名前も存じぬ力士がつり革に捕まっている後ろ姿に遭遇。髷付油の香が漂う。感激。

昼前に両国国技館着。気分は高揚。館内の相撲博物館を見物し、その後、地下の大広間へ、サービスの一環であるちゃんこ鍋の試食。250円でお椀一杯が食べられる。本日は八角部屋による「隠岐の海大好き塩ちゃんこ」。具沢山でとても美味しい。

下調べによると弁当は人気の為、すぐ売り切れてしまうらしいので、先に購入して済ますべく売店へ。
するとすでに欲しかった「稀勢の里弁当」は売り切れており、代わりに私は「白鵬弁当」、妻は仕方無さそうに「琴奨菊弁当」を買った。琴奨菊も立派な大関で、今場所はカド番で怪我を押して頑張っているのにその態度は失礼だ、と諌めるがそれでも妻は「やっぱり私も白鵬弁当にすれば良かった。」などと私の弁当と見比べながら食べていた。
結局売店は他にも沢山あり、そちらには稀勢の里弁当は残っていたのに気づく。でもまあ琴奨菊弁当も少し貰ったがどちらも美味しかった。

13時半頃から幕内力士も徐々に国技館の西口から入りだしてくる。
間近で何人も見られた。横綱大関は、通常の観客と同じ入り口から入る事は無いのだが、今場所は琴欧洲が関脇に下がっている為、こちらを通る。改めて恰好良く、華がある。厳しい場所だが何とか10勝挙げて大関復帰を目指して欲しい。
うらぶれた風体の中年男性が「豊響が入って来たから、今から境川部屋力士達が続くよ」とか「大体いつもは魁聖が一番遅く入るから彼を見たらもう最後だよ」などとダミ声で解説してくれた。何者だろうか。