turncoat & thirsty chords US ショートツアー 3

11/1、曇り。シカゴで迎える初めての朝。時差の影響か眠りが浅い。
日本を出発してから2日間風呂に入って無いので、一度リフレッシュすべくシャワーを借りるのだが、蛇口からシャワーへの切り替えがどうもわからない。それらしきレバーやダイヤルを一通りいじってみても、蛇口側からしかお湯が出ない。ヘルプミーと誰かを呼ぶか?日本には「聞くは一瞬の恥、聞かぬは一生の恥」という言葉がある。
どっちにしても恥だ。私は恥ずかしいのは嫌なのだ。
よく見ると日本に比べ蛇口の位置が高い位置にある。浴びれ無い事もない。
私は従順なイスラム教徒がメッカの方角に向け礼拝するような態勢で、バスタブに平伏し、蛇口の下に頭を潜り込ませ、あとは手やタオルを使い、浴びるというより拭くような感覚のシャワーを終えた。日本でも公園とかでこういう水浴びをしてるオジさんを見たことがある。

町に出て食事。マットお勧めのファラフェルのサンドイッチを食べる。ファラフェルはひよこ豆を使ったコロッケのような物で、それをピタのパンに野菜と一緒に挟んでいる。非常に美味しい。
町の雰囲気は日本に比べれば緊張感があり、色んな人種、中には貧しそうな人も見かけられる。マットの住んでいる家から少し南に行けばギャングの住む居住区があり、夜はかなり危ないらしい。
ふと気が付くと、通りの角に立つ、東洋系の、佐藤蛾次郎そっくりの小男が、じっと私の尻の辺りを凝視している。狙われているのはサイフかアナルか、どちらにしても緊張感がある。