おそれいりまめ

小原愼司「地球戦争」の巻末付録に「『菫画報』は太宰治の未完の作品『グッドバイ』の続きが読みたくて自分で作った」とあった。
「菫画報」は最も好きなマンガの一つなので、興味を持ち読んでみたが予想以上に面白い。
この作品は当時の朝日新聞の連載中に太宰が自殺してしまい、30枚少々で突然終わりを迎えてしまうラブコメ?小説なのだが、とにかくユーモアセンスが抜群で笑える。確かにこれは未完が惜しまれる。
10年位前に小説など殆ど読まない私が、歌詞の勉強の一つとして、芥川龍之介森鴎外などの純文学を無理に読み始めた時期があり、その際に太宰治も幾つか読んだが、その頃は太宰の「人間失格」だけが唯一楽しく読めた記憶がある。

「菫画報」の主人公の女の子、星之スミレは身長175cmの長身で性格も豪胆なのだが、とてもリリカルな部分もあって、私はこのヒロインがイングリッドと重なったりする事があり、読んでいると少し寂しい気持ちになったりする。

トリスウィスキーの瓶を初めて買って飲んでいるのだが、アルコールの感じが鋭く、この安い如何わしさが魅力と言えばそうなるのだろうが、悪酔いしそう。炭酸で割って流し込む。
カラスミが食べてみたい。