BIG THIRSTY CITY CHORDS

先週。岡山CRAZY MAMA1にてBIG CITYとの2マンライブ。
午前中は長江に仕事があって、そのあと1時間ほどスタジオにも入ったりし、昼過ぎ徳島を出発。岡山へ着く頃には日は暮れていた。
thirsty chordsとして岡山でのライブは5年ぶりで、個人的にleewayの演奏で来てはいるが、それでも4年ぶりである。もっと個人的に言えば、無職の時に西日本を旅行する際には、岡山駅を起点にしていたので何度も来てはいたが、その時は駅しか訪れなかったので、久しぶりに繁華街にあるCRAZY MAMA周辺を歩いてみると、忘年会シーズンということもあって非常に人が多く、こんなに都会だったんか、と改めて思った。
CRAZY MAMA1に落ち着き、BIG CITY松田、マット、サポートドラムのアンドウ君(folks)と合流。
で、この2マンライブ、楽しみであると同時に不安も多い。というか不安の方にかなり分がある。
なんと言っても集客である。ただでさえ、皆、忘年会などのお付き合いに忙しい時期の上、この同日、岡山県津山市には、国内のいわゆるアンダーグラウンドロディックのトップバンドの一つだろう、PRACTICEの来岡と重なっているのだ。
対するはこちら出演バンド、地元、ゲスト共にスターとは到底言えない。なのに何故、こんな日にこの2バンドのみで、無謀にもライブイベントを強行、凶行したのかというと、前回の日記にも記述した通り、誘うバンド、誘うバンド全て断られた事により、偶発的に決定された2マンショウなのである。ここにも集客の大きな不安要素はあって、BIG CITYというバンドは岡山のバンドではあっても、メンバーの松田、マットがここ岡山に住み始めたのはつい去年からの事、地元の繋がりがまだ全然薄いと見える。たとえスターでは無くとも、バンドに友人が多かったりすれば、遊び、飲み会感覚でも人は集まるのだが、事情から察するに、それも実に怪しかったりするのだ。
しかしながらも主催、松田君はバンドが集まらないと判れば、潔く2マンで腹を決めたようで、あとは如何に楽しくやるかに奔走してくれたようである。ライブ会場に彼お手製の燻製、おでんなどのフードを持ち込んだり、ドリンクには地ビール、焼酎を売ったりと、とにかくアットホームな雰囲気にしてあって、演奏自体も良い感じでやれた。案じていたお客さんも、ずっとたくさん入ってくれて、本当に楽しいイベントだった。

BIG CITY、PARKMATESでもある松田君とはもう10年くらいの付き合いだろう。
イアン・マッケイが、あるインタビューで「新しいアプローチ、アイデアは2000人の前では生まれない。そういうのは常に20人から25人くらいの前で起きている。」と語っているのを読んだが、我々thirsty chordsやPARKMATESは、この10年ほとんど、ずっと20人ちょっとの前ばかりで演奏している。そうすると、私達はもう相当の数のアイディアを生みだしてきていても良いようなものだが、ずいぶん難産のようで、未だ何か生まれたような気配はない。
先日、シカゴのメロディックパンクバンド、BOILERMANのGimが、今年5月のジャパンツアーで徳島で共演した時のthirsty chordsの録音を送ってくれた。この時もやはり、20、30人くらいの前での演奏だった。聴いていて、演奏合間に混じる声、野次は、古くからよく共演するバンドメンバー、イベンター、近所の寿司屋の娘など、いずれもほとんどが、もはや名前、顔の一致する友人ばかりで、この事からも、やはり新しい事なんて何も生まれていない気がする。
それとも知らない内に、もう生まれていて、どこかで勝手に育ってくれているのだろうか。

Gimの送ってくれたライブ録音のファイルは、インターネットで誰でも聴く事ができるようなので、興味ある方は聴いてみて下さい。

http://www.mediafire.com/file/lrhesgapwys96rd/TASCAM_0022.mp3