3泊4日、北陸アンチ蟹三昧の旅 2

10/2。
福井から金沢、シャトルバスに乗り替え、岐阜県世界遺産白川郷へ向かう。白川郷と共に世界遺産登録されている、富山県五箇山を通り過ぎる。本当なら五箇山の少しマイナーな感じの方が好みかも知れないが、この時間のバスでは止まら無いので仕方がない。後ろめたさを感じる。
昼前に白川郷着。
流石に平日でも沢山の観光客。外国人も多く見られる。今日の予定はここだけなので、合掌造りの家屋が並ぶ集落をたっぷり観て回る。土産屋で晩酌用にどぶろくを買って帰路。
金沢駅前のビジネスホテルに宿泊。
翌日も早い出発なので、どぶろく呑んでさっと眠る。酸味の強いマッコリのよう、美味。

10/3。
朝7時の輪島行きの特急バスに乗り能登へ。昨夜から雨の為、天気が心配だったが、我々が輪島に着くと丁度止む。日頃の行いが良いから、とか云う人がたまに居るが、私達夫婦にそのような影響力があるなんて事は無い。たまたま。
輪島の朝市を歩く。通りの両側に漆器や海産物などの露店が並び、その大半をほっかむりをした老婆が商っている。通りを外れても、ほっかむりの老婆がリヤカーをひいて行商しているのを見かける。私はほっかむりをした老婆が好きなのである。ただし、恋愛対象としてでは無い。

帰りのバスは朝市の通りから少し歩いた道の駅から乗る。
この道の駅の外側、通路の屋根を支えている柱の、3本置き位の間隔で、見た事が無い形式の、俳句のような作品が展示されてあった。
これは、輪島塗り職人が暇な時に考えた、段駄羅と呼ばれるもので、五七七五と決まった文字数で構成し、真ん中、七七の部分に、同じ音で二つの意味を持たせる言葉を並べ、句の前半後半で二つの別の文章を作る、と云う、この地方独特の言葉遊びなのだそう。以下例文。

愛してる 私と居てよ
渡しといてよ 請求書

「わたしといてよ」が駄洒落になっている。面白いので柱を全部見て回ったのだが、中でもかなり笑ったのが以下の作品。

お買い得 どう、秋刀魚でも
父さんまでも リストラに

実家住まいの息子が派遣切りに遭い、現在はニート。母は食費を浮かせる為にスーパー、商店街をハシゴ。それでも季節の物は食べたい。秋刀魚が安く買えた事を喜び、夕飯の支度をしながら、一家の大黒柱の帰りを待っている。帰宅する父。告げられる現実。

金沢に戻り、夕暮れの町家通りを散策。今夜も金沢に宿泊。旅行サイト「じゃらん」のポイントが貯まっていたので、それを使いいつもよりはグレードの高いビジネスホテル。
備え付けのお茶に、金箔が入っとります。