ミドルパンクス

バンド活動をある程度長く続けてると、とにかく続ける事、そのものが重要である、という考え方がある。プロを目指すのでは無く、活動そのものが目的である場合は、そらそうやな、と思う。
ただ、バンドは複数人で活動するものだから、自分くらいの年齢になってくると、家族やら社会的責任やらで、メンバーそれぞれの都合を合わせるのが難しくなったり、金銭的な問題などもあって、続けるだけでも結構大変だったりするのが現実である。
その続ける為のエネルギーやモチベーションとなるのは、やっぱ需要かな、と思う。
全く需要の無いおじさんが数人集まって、自己満足の為だけに人前で演奏する姿は、辛い。
そういうあなた方は、今年33の歳のもなって続けているようだが、一体どれ程の需要があるのか?と問われると、自分の場合、通常の人間より脳が遥かにポジティブである事と、自意識異常過剰な所があって、ほんの極僅かなネットとかの評価、稀な出演依頼で、天下を取ったような、絶頂気分を得る事が可能で、今日までこれを糧に、現在のバンドを続けてこられている。
だが、先日ふと気になって、他の知っている、自分では身近な存在と思っていたバンドのYouTubeの閲覧数とか、ホームページのアクセス数とかを確認した所、現実、自分の身の程を思い知ってしまい、気が付けば、JR高徳線の線路で寝そべっていた。
とんだ恥晒し。私達はこんな需要の無いバンドを10年近くも続けているのか、と思ったら冷たい汗が止まらなくなった。微熱が出てきた。
このままではバンドは解散してしまう、しかも誰も悲しまない、と云う事で一刻も早く需要を高める事が必要である。
その為にはもっと宣伝にも力を入れたり、良い曲をどんどん作り、良いライブを演ら無ければならないが、それらにはお金とか才能の部分があって、最初に書いた年齢的理由からも、今から改善は難しいと思う。
ではどうすれば良いか。
我々の悩みは、特に、地元若い人からの人気、尊敬が無い。
そういえば以前、ある先輩から、若い人達にとって、お前達は近寄り難い雰囲気を出している、と言われたのを思い出した。
これはいけない。思い当たる節があるし、これがこの需要無しバンドの全ての元凶であると思われる。
それで私、考えました。
バンドのテーマというかスローガンのようなモノを「会いに行けるパンクス」でいこうと思う。
このアイデアは私の全くのオリジナルであり、雲の上のスターより、親近感、共感によって人気を得、需要を少しでも高めよう、と云う考えである。
皆が親近感、共感を持ってくれる点は、当バンドはかなり持っているので、そこを知って貰えれば良いのだ。
だからその幾つかを挙げる。

・歌詞が日本語
ロディックと云うジャンルは英語詞が多く、日本語詞のバンド意外に少ないように思う。皆が話している言語で歌っているので、ライブ中、お客さんも一緒に歌う事ができる。コーラス箇所も結構ある。こちらから決してそれを強要もしないし扇動もしていないから、安心して好きに観られる。

・バンドのアマチュア
実際アマチュアなのだけれども、それにしても不安定なライブが多く、音源でさえもリズムキープが出来てない事に気付く筈。挙句の果てはジャケット印刷も失敗していると云う雑さ。それらに人間味を感じる。

・学歴が低い
最終学歴が皆、高卒か専門卒。よって、ホワイトカラーも居なければ、一人は仕事も無い。まず上から目線で見る事が無い。

・等身大の姿のまま
メンバーの身長が全員165cm前後で、パンクスだけど威圧感が無い。日本人の成人男性の平均身長は170、171cmくらいで女性は158cmくらい。つまり性別を混ぜた平均となると165cm程で、この事からも正に我々は、日本人の等身大そのもののバンドであると言える。

他にも沢山、親近感、共感を持って頂ける部分はあるので、皆さん、どしどしライブに足を運んで頂き、私達に会いに来て頂きたいと思う。