turncoat & thirsty chords USショートツアー 1

出発日の夜中、激しい腹痛に見舞われ目を覚ます。完全に腹を下しており、寒気もするので熱を測ると37.8℃ある。
大事な初の海外渡航にして初のUSツアーなのに何という事か。もしノロとかであれば出国、入国にも影響するんじゃないか?でも今、体から排出されているのは下りへの一方通行で、感染力の強いノロなんかは嘔吐もあると聞くし、きっと緊張が原因の単なる体調不良だろうと、心配を自ら言い聞かせ、服を着込み暖かくし、どうにか眠りにつく。
朝、近くの病院が開くのを待って看て貰った所、腸炎との診断。幸いすでに熱も36.9℃まで下がっており、薬を飲めば1、2日程で回復する、ご飯は普通に食べても構わないとの言葉に、そして「伝染るから外出は控えるように」と言われ無かった事に(あえて聞いてもいないが)とりあえずはホッとするが、それでも幸先悪そうな旅の始まりである。

成田空港でユウサク、turncoatと合流し(ダイスケは都合付かずで、turncoatキョウヘイがサポートbaで掛け持ってくれる)、飛行機はシカゴへ飛び立つ。
搭乗券の予約はturncoatサブさん、キヨミさん夫妻を除き、皆それぞれで取っていたので席も別々。勿論エコノミークラス、隣の人とは肘を置くのも気を使わなければならない3列シートの狭い空間に、11時間の長い飛行時間を過ごさなければならない。
私はジャパニーズ•パンクスとしてアメリカの地を踏む前に、一足早く腹がパンクスであったので、席がトイレに程近い通路側だったのには助かった。
楽しみにしていた機内食を細々と食べ、サービスのビールやワインも遠慮し、食後には二種類の薬を水で流し込み、とにかく眠ろうと努めた。
一方ユウサクは同列シートの客が左右共キャンセルになったらしく、3席を独占し横になり、キャビンアテンダントさんがサービスに回って来る度にビールを飲んで、1人ファーストクラスの待遇だったそうだ。

私の時計は夜の時間を示しても、飛行機が東へ東へ飛び続けるものだから、いつまでも陽が沈まない。全ての窓のシャッターが降ろされ、機内を暗くし夜とする。
浅い眠りを繰り返す内、飛行機は着陸体制に入った事を、機内アナウンスが伝えた。