はなきん

金曜日。
HAMKの企画がCROWBARであるので観に行きたいが、今日は仕事が棚卸の日で全くもって終わらん。
集計をとる役目も当たっていた為、自分以外のルートマンの手持ち数も聞いていかねばならんので、そんなの待ってたらいつ終わるんじゃ、とイライラしてしまう。
このままでは埒が開かんので在庫数は「神のみぞ知る」と自分に言い聞かせ、強引に集計を終えた。

CROWBARに着いた頃には、もうトリ前のバンドも終わった所だったが、何とかHAMKには間に合った。
HAMKは良いライブだった。新曲も良かったし、アンコールでは古い名曲「anna」をやってた。ビールを飲みながら、懐かしい曲やな、「anna」って梅宮アンナのことやろか?と思った。

妻が同僚と近くのホテルのビアガーデンに行っててたので、ライブ終わってから合流した。
居酒屋で私がまだだった晩飯を食べて、それから一緒に歩いて帰った。
短時間で随分飲んだので、家の近くの橋で私は尿意をもよおした。
家まではもうすぐであるが、夜も遅く人通りも無く、大変に気分が良いので、妻を私の乗ってきた自転車で先に帰るように言って、私は橋の上から用を足す。
それは那須与一の放つ矢の如く、川に向けひょうふつと弧を描いた。
橋を渡り終えた所に、自転車を降りて待ってくれる、妻の姿が見えた。